ケンハモを活用して音楽をもっと身近に楽しむ
~音楽で心豊かに人生を彩る実践アイデア~
ケンハモ活用ノートP03
ケンハモを活用することで身につく3つのスキル
ケンハモ活用ノートでは、音楽演奏により習得できる数多くのスキルを、
わかりやすく伝えるために、3つのカテゴリに分類しています。
3つのカテゴリとは、表現スキル、調和スキル、創造スキルの3つです。
それぞれ説明します。
①表現スキル:
与えられた知覚を理解し、それを自発的な行動で表現するスキル。
私たちの脳の大部分を発達させるものは、遺伝や外部からの刺激ではなく、むしろ私たちの自発的な行動表現が大きく関わるという事実は、80年以上も前から神経学者たちは気づいていていました。
知覚を表現スキルが高くなるにつれて、それ自体や関連した知覚をより深く感じ、理解できるという考え方で、教育学博士のウィン・ウェンガー博士が「表現の原理」と説明しており、博士の著書である「The Einstein Factor」の中で、人間のさまざまな意識的活動の中でも最も優れたものであると強調しています。
ケンハモは、鍵盤楽器でありながら、吹奏楽器のように「息を使って」音楽を幅広く表現することができる楽器です。まるで楽器が自分の身体の一部になったように表現することができます。音楽表現技術の習得がそのまま、自己表現スキルの向上につながります。
②調和スキル:
相手の立場になり、他者や集団、背景との調和をもたらすスキル。
ケンハモは1台で音楽の三要素(メロディ、リズム、ハーモニー)を表現できる楽器です。
一人でも演奏することができますが、2人以上のアンサンブル演奏にも適しています。
アンサンブル演奏を通して、コミュニケーション力やチームワーク力、リーダーシップといった、調和のスキルを身につけることができます。
仲間全員がWin-Winの調和がとれないと、よいアンサンブルにはなりません。
相手の表現を理解しながら、自分の表現もしっかり伝える、外向的かつ内向的な「両向型」の思考が必要です。
③創造スキル:
何もないところから、自分や仲間の力で新しい価値を創りだすスキル
私たちが生きている社会はますます加速しています。情報を収集・整理することが付加価値となる「情報社会」から、収集・整理された情報から生み出された新しい気づき・アイデアを実際に行動に移すことが付加価値となる、「知識社会」へ急速にシフトしています。
このことは、ピーター・ドラッカーやアルビン・トフラーをはじめとする高名な学者が40年以上前から「知識社会」の誕生を想定していました。
「AI(人工知能)」もようやく概念論を脱して、現実にその幕開けを体験できるようになってきました。すでにAIが人の代わりになって仕事をする分野が登場してきています。今後、ますます増えることが容易に予想されます。
そうなると、私たち人間にとって、これからさらに必要なスキルの1つが、「0から1を生み出すスキル」と言えるでしょう。
想像力には大まかに2つの型があり、
①改良的想像力:既存の情報を組み合わせて、再構築したアイデア
②独創的想像力:人間の潜在意識から得られるインスピレーションからのアイデア
これらの想像力は使わないことによってその働きは鈍ってしまいますが、
ケンハモ演奏を通した音楽トレーニングによって蘇らせることは可能です。
作曲やインプロビゼーション(即興演奏)といった場面では、音楽的クリエイティブな力が必要です。つまり、これらの経験を行うことにより、確実にクリエイティブな力が身につくということです。